『新生活の是非とは。』

「お前は家畜人ヤプーか!」というツッコミをしたあと、どうしてそうなったのか思い出せないでござる、の巻。



ライズだ。こんにちは。


まこと久しぶりの更新となってしまい恐縮である。加えて確約したはずの短編三本もあと少しのところで滞っている。

これではただの法螺吹きになってしまうが、そう判断される前にこの哀れな男の言い訳を聞いてもらいたい。


新生活である。

いわばそれはつまりニューライフなわけである。

フランス語で言うとvie nouvelleなのである。ほんとかよ。発音わかんねえ。ジュテーム。

そんな中で、授業の合間にアーメンを唱えなければならない根っからのキリスト至上主義大学に2週間も揉まれていたのだ。まだ生きてる方がどうかしているのである。


だが俺が創作意欲を失ったということは全然ない。むしろ日毎に湧き上がるこの如何ともしがたいエネルギーの矛先を原稿に向けたくてウズウズしているのである。

ただこの2週間が大学生活を左右する重要な時期である事実がそれで誤魔化せるわけではない。


俺が初日から同じ学部に4人ぐらいの友人と7人ぐらいの知り合いを作る脅威のコミュ力を十全に発揮し、加えて覗かせてもらった文芸部においても数多くの同級生や先輩の方々と邂逅できたのは、ひとえにこの2週間原稿をほったらかしたおかげなのである。


意外な積極性に思われるかもしれないが、こう見えても俺はそもそも空手とハーモニカをたしなむ半パンピーである。

深く知る者は、どちらかというとやってはならないゲームやアニメーションを幅広く愛する変わった男という印象を持っているかもしれないが、

それはあくまで俺の、個人的な趣味趣向の一部であり、それを公の場で撒き散らすようなことは決してない。

むしろ、我を失い周囲に同じ空気を撒き散らさんとする“嫌われるオタク”は嫌悪すべき対象と言ってもいい。電車で携帯通話する女子高生レベルに腹が立つ。そういう人だけが集まった部屋とかの中でやるぶんには一向に構わないと思うが。


話を元に戻す。そういうわけで、俺は大学生活を滑らないように鋭意疾走中だったというわけである。

久しぶりに使用するパンピーコミュパワーは通用するのかと冷や汗をかいていたが、どうやらまだどうにかなるようである。

まだまだ始まったばかりで油断はできまいが。



さて、ここからは個人的な近況報告とする。


覗かせていただいた文芸部だが、どうやら入部は確定しそうである。

初日から自作短編持ち込みで門を叩くという半ば道場破り的なことを平然とこなした俺だったが、率直に褒められたり、細かいご指摘の数々を頂いたり本当に成長できそうな部であったのである。

部員総勢も60名を超える大所帯であり、皆が文学の道に対して精通しておられる。高校の頃のような、内輪だけ楽しければ良いという自己満足など欠片も存在しない。

やるからにはヲタクの文学ではなく、純日本文学を、文字通り偽りなき最高のクオリティで。


俺が求めていた環境は、まさにこれだった!


言語という感覚記号を、極めて繊細に、かつ自在に縫い合わせる妙味。

これが、すなわち文学を書くということだ。


ここには、「字なんて日本人なら誰でも書けるし、内容も単なる妄想だ」と甚だしく見当を欠いた優劣性を主張する者など誰もいない。

ばっと作家の名を口に出したら、その人の代表作と心に残るフレーズが挙げられて瞬時にバンと帰ってくる。国内だけではない。海外におけるありとあらゆるジャンルのクリエイターをも網羅している。


これを待っていた。これを待っていたんだ!


もう遊んでる時間なんて微塵もないぜ……。

いやまぁ単位的な意味でも遊んでられないけど。



じゃあ最後にその単位の話をするとしよう。

俺は卒業までに170単位必要になる。これは一般的な学生の1.4倍に近い。教師を目指すとはそういうことなのだ。


しかも俺の場合は社会学部から国語の教員だ。他学部で取る設計になっている教員免許を取るにはそれこそ茨の道を――170単位の道を通らねばならない。


だが、それをとやかくと恨んでいるかと言われれば、そういうわけではない。

俺は地歴公民の教員になっておけば楽なものを、敢えて自らを曲げずに国語の教員を目指して歩き始めたのだ。


それでいかにしんどい思いをしようが、俺の決めたこと。


逃げ出さずに向き合うということがいかなるものかを、俺を知る全ての人に鮮烈なまでに見せ付けてやる。


既に授業は詰め詰めの日々。試験やレポートは気の遠くなる道のりには違いない。

だが、不可能ではないのだ。そもそもこんなの浪人時代に比べればまだマシだ。


俺はやり遂げる。ここで心を折り、酔った上司にペコペコ頭を下げるような、みすぼらしい大人の男になってたまるものか。


大多数がドロップアウトするとは聞いたが、そんな統計が俺の前で何になるだろう。

そんなゴミ統計データなどシグマにでも食わせてしまえ。たとえ教職単位をいくつも落とそうが院に行ってまで全部取り返してやるよ。


そうして教壇に立った自分はきっとメッチャかっこいいはずだ。


妥協して時代に流された人々の誰よりも胸を張って生きていけるに違いない!

大学に入って再確認したが俺にはコミュ力がある。生徒達とだってうまくやっていけるさ。

その傍らで研鑽を重ねた小説でも出してみろ。もう意味不明なぐらいすげえ国語教員が誕生する。


未来予想図で暴走するのはこのへんにして、さて! 頑張るとしましょうや!


今日のところはこのへんにしとく。近況報告というか抱負というか、よくわからないことになったが、とにかく次の更新で会おう!


アデュー!