『幸福の享受とは、日常にこそありふれている』

ライズです。


今日で全ての期末テスト答案が返ってきたわけだが――――はてさて。
ちっとも嬉しくないのが、その結果の具現であると言ってもいい。

もはや結果は聞くな。よっぽどの事が無い限り、黒歴史は振り向かないタイプなんだ。
そもそもこのテスト結果への落胆も今に始まったことでは無い。慣例として行われる通過儀礼とさえなりつつある。

まぁ、負け犬の遠吠えに過ぎんが、世の中数字だけじゃ計れない事もあるのさ。

テストで最高点を取る人間に悪い奴が居るとか、そういう事を言うつもりは全く無いのだが、
やはり人間というのは、点数の良い悪いに限らず“長所”を持っていると思うのだ。

そこを磨いて己を鍛える事も、また重要なのではないだろうか。


………まぁ、点数は良いに越した事はないわけだが。



そんな今日は授業も2時限で済んだ。
今日もクラブの方に顔を出してみたのだが、まともに部活が出来るのは俺を含めて2人だけ。

なんつーこった。
みんなカラオケ行ったり映画に行ったりと実に楽しそうな生活をしてらっしゃる様子だが、俺の財布を覗けば現実が帰ってくる。
野口英世さんが1人だけポツンとこんにちはな状況では、とても遊びに行くことは出来ない。

まぁ、持ち込んだゲーム機やらで遊んだり、暢気に昼寝に講じたりと、2人っきりでお留守番をするというのも洒落こんでいるというものだ。


―――まるでスロー再生。

そこには常に刺激があり、恐らくは何も存在しない。

ただ、まったりと流れる時間には金銭は不要であり、野口さんも無用なのだ。

今日の日記の題名通りだ。『幸福の享受とは、日常にこそありふれている。』

俺はこの高校生活を、やはりまったりと享受していきたいと思う。



その先にはきっと、幸福があるのだから。