『コテレンについて その2。』

ライズだ。こんにちは。


前回日記でコテレンについて散々ボロクソに論破した挙句、どうやら『旧体制保守派』がすぐ隣までやってきかねないことを知ったので、今回は『プラスなところ』について話さねばならなくなった。

とはいえこないだあれだけ批判した通り、従来のコテレンの雰囲気についていささかのプラス面も思い浮かばないので、必然オリジンの方へ話題が傾倒する。


『オリジン』に先天的嫌悪感がある保守派の方々は、いますぐ深呼吸してリビングへテレビを見に行った方がいいと謹んで助言する。

読んでる最中にじんましんとかぜんそくとか卵アレルギーとかが発生しても当方一切責任を関知しないのであしからず。



さて、一ヶ月ぐらい前にプロローグをようやくアップした『オリジン』だが、今現在どこまで作業が進んでいるかというと、だいたい“Chapter01”の半分からちょっと未満ぐらいのところ。

だって今までのリセットしてオール書き下ろしてるからね。

ここまで来るのにも多分にあくせくしたわけだが、これと同じことをあと数回以上やる気になるのは、苦労と同時にやはり喜悦も存在するからなのだろう。

特についさっきまで書いてた『荒廃したディール化学製品工場』はかなり活き活きと書けて、事実俺も楽しかった。

荒廃した後の工場は考えた事無かったし、その割に初期段階から詳しい工場の間取り図なんかを考えてたもんだから、「25年経つとこうなるだろうなぁ」と思いながら、埃の溜まった入口の広いロビーや休憩室、止め具が壊れて電線一本で釣り下がった防犯カメラなんかを、嬉々として書かせていただいたわけだ。


さて、ここまで書くと悟られてしまうことがあるので、そそくさと言っておく。

とはいえ前に日記で言ったとおりだが、『コテレンズオリジン』の世界観は、俺が「こうあってくれればいい」と思った理想の世界に沿ってやっている。


「日本の護衛艦を冒頭で8隻沈めた口でよくそんなこと言う」などと言わないように。

世界観の下地そのものが、俺にとっては理想そのものであるわけだ。


前にネタバレした通り、この『コテレン』は他の俺の作品から独立したストーリーを持っていて、それだけで充分理解し楽しんでもらえるようにはしているつもりだ。


だが、その随所に登場するどこか含みを持った文が、別々の物語のベクトルへの可能性を示唆していることがあったりする。


例えば、『歪んだ箱庭』において全ての元凶になった1989年“ジェノサイド・レインボー”は、『Coteren's Origin』では発生が回避されている。

それは、引き金となった暴発の発生が、男の土壇場の正直によって止められ、自分たちの過ちに気付いた2人が博士からフロッピーディスクを盗み出し楼磋河へ投げ捨て、その足で逃避行をしたことによる。

それによって研究を放棄せざるをえなくなった研究チームは解散、少女は虐待を受ける前に救出され、街は何事もなくベッドタウンと化した。

ついでに言えば少女は超常的能力も何も無く、それゆえに未来からの訪問はやってこず、青年は缶ジュースを買う事に成功し、女はマンションで死ぬこともなく空間把握能力を買われてMPSFへ。

あと、これを言うとどうでもいいほど小さなネタバレになるけど、北方領土の時の“実質的な作戦司令部”も箱庭出身者ですね。

ヒントはまぁ、色んな組織から引き抜かれる事だってあるだろうさ。埋もれてるだけで優秀な奴だしね。

口の悪さでバレるかと思ったけど、案外そうでもなかったのでありがたい。

これで誰も不幸にならなかった世界が実現できたか、と言うとコテレン本編がそうなのかどうかは別問題で…………。


プロローグ、実はそれ以外もあと何項目かほど伏線が――モノによっては物語そのものを揺さぶる伏線の数々がひっそりと身を潜めてますよ。

…………関係ないと思って流し読みしてたら、あとでそれらが押し寄せてショックのあまり目ん玉潰れるかもよ。



『オリジン』についてはこのへんでやめとかないと楽しみを潰しかねんので、次。


『Coteren's Origin』はそのエンディングの後、『Coteren's Festival』という短編集から、全ての決着をつける『Coteren's Terminal』という完結編へ降りていくことになります。

多分サイトで漫画になったり絵になったりするのは、この『Festival』の期間だと思う。

短編の内容については、単発で起こる大きくない事件を6名が時には笑い、時には真剣に解決していく感じの流れになるかと。

個人的には、本筋で書く可能性ゼロの『赤い糸事件』を6人が取り組んだらどうなるかってのをやってみたい気がする。ネタのひとつとして検討しておきたい。

『Terminal』については、『Origin』の終わり方に直結する最大級のネタバレになるので口が裂けても言うまい。


ちゅーわけで、これから『街の風景の違和感』に真黄が気付き始めると思う。

先は長いが、無事にアップされたら、またよろしくしてやってくだせえ。


俺も手は抜けないからなぁ。あんな大見得切って創作することになっちまったっていう以上に、やっぱり読み手に失礼だと思うしさ。本気でないと。


さて、半分以上あるけど、続けますかー。